本格的に作りすぎなくてOK
「ZINEを作ってみたいけど、みんなレベル高いなあ〜」「もっと勉強してからにしよう。InDesignとか」と思っているみなさん。
まずはもっとハードルを下げて、意識の低いZINEをつくってみませんか。
ZINEの作り方2つ
今回、ZINEの作り方を2パターン紹介します。
①自宅でも作れるコピー本タイプ
②印刷所に依頼して製本までしてもらうタイプ
ちなみに私が作った2タイプのZINEはこんな感じ。
予算やかけられる労力、イベントまでの残り日数などを勘案して、ご自身にあった方を選んでみてください。
①コピー本(予算1500円〜)
もっともプリミティブなやり方。
原稿を用意してコピーするだけ。簡単。
ちなみに私は、原稿作成時に「縦式」というアプリを使用。
apps.apple.com使い方は、適当にアプリを触っているとわかると思います。
「段組みしてある原稿ってなんかカッコいい」という安直な理由で私は3段組にしましたが、今思うと別にそこにこだわる意味はなかったかな。
印刷はコンビニのマルチコピー機で。もちろん自宅にコピー機がある人はそれでも良いと思います。
コンビニで印刷する場合は、お店でモタモタしなくて済むように、事前に印刷用のアプリをインストール&原稿PDFをアップロード しておきましょう。コンビニ各社、印刷用のスマホアプリをアプリストアで公開しています。
これはトラップなのですが、原稿PDFは割とファイルサイズが大きくなりがちで、Wi-Fi環境下でしか印刷用アプリに移動させられなかったりするんです。だからできるところまで自宅で作業して行ったほうがよいです。
また、大量に小銭を持っていく必要があります。千円札を受け付けてくれないコピー機がほとんどですので、100円玉が沢山あると良いです。
コピーすれば完成するというシンプルな方法なので、時間がない人や予算が限られている方にオススメ。
1つ注意点をあげるとすれば、私はアホなのでZINEのタイトルと著者名を入れ忘れたということですね。印刷してから表紙がないことに気づき、慌てて表紙にホッチキス留めで手書きメモを添えました。
そういうそそっかしい人でもなんとかなってしまうコピー本。包容力がすごい。
②印刷所に発注して作るZINE(予算1万円〜)
一度コピー本を作ってみて、「もっと自分の思い通りのデザインのZINEを作ってみたいな!」と思った方にオススメな方法。
ざっくり言うと「原稿作って印刷所にネット入稿してね」の一言で終わってしまうのですが、今回は具体的にやり方を書いてみようと思います。
あくまで「私はこの方法でやったよ!」というだけなので、あまりとらわれすぎずご自身に合ったやり方を、やってみる中で見つけていってください!私の制作方法はビジュアル頼りのところもあり、文字メインの方だともっと別の制作方法があるかと!
それでは作り方を紹介します。
テーマ決め・仕様決め
作りたいZINEのテーマを決めます。例えば「大好きなPodcastについて書くぞ!」とか。この段階では超ざっくりでOK。
次に、仕様を決めます。例えば「A5サイズで12ページ(表紙含む)」とか。
基本的には4の倍数で作っていくことになります。※重要※
骨子を決める
写真のような感じで、どういうふうにその12ページを使っていくか割り当てていきます。
ページごとの役割が決まったら、個別のページの紙面レイアウトを決めていきます。
原稿を作成してみる(フレームのみ)
写真や文章はあとで詰めていけばよいので、まずは紙面レイアウトだけデータを作成しましょう。
データ作成の際は、デザイナーではない人でも簡単にオシャレな原稿が作れる「Canva」がおすすめです。
Canva Proプランに加入すると、背景透過できたり印刷用の設定が細かくできたり、写真素材やイラスト素材も使えたりするので楽です。別サイトでわざわざフリー素材を見つけてくるのも面倒なので、思い切ってProにする価値はあると思います。
さて、まずは原稿のサイズを、先程自分で決めた「A5」「新書サイズ」といったサイズに設定します。
ありがたいことにCanvaでは「〇〇mm × 〇〇mm 」といった形で用紙サイズをカスタムで設定できますので、自分が作りたい原稿サイズが何ミリなのか調べて設定をします。
用紙サイズを設定したら、そのサイズで必要なページ数分、空のページを追加していきます。
あとはここにどんどん要素を入れていくだけです。
このとき、写真も文章もすべて仮で入れるのがオススメです。文章なんて最適なフォントサイズさえわかればいいので、とりあえず「テストテストテスト」とかでOK。
まずはレイアウトだけ決めていく。そういう意識でやるのがコツです。
印刷してチェックする
骨組みのデータが全ページ分できたら、紙に印刷してみます。
すると「ここの写真はもうちょっと大きくしたほうが良さそう」「フォントサイズはもう少し小さくしても読めるな」「思ってた色味と違うなあ」とかが見えてきます。
もし改善したいポイントがあればこの時点でデータを修正してしまってください。
原稿を作成する(テキストの執筆&写真の差し替え)
最適なフォントサイズと使用して良いスペースが決まったら、文章を書いていきます。
序盤のフェーズで決めたページネーション・そのページの役割を意識するのがポイント。
写真もこのタイミングで本物に差し替えていきましょう。
出力チェック(文字校正)
すべてのページの原稿データが出来上がったら、紙にテストで印刷をします。
このタイミングで誤字や脱字がないか赤入れしてチェック。面倒ですが、ここをサボると後悔します。
チェック後、適宜データを修正してください。
印刷会社の決定
どの印刷会社に頼むか決める必要があります。
インターネットで探すのも手ですし、すでにお手元にある他の方のZINEの奥付をみて「へ〜こんな印刷所があるんだ!」と学んでいく方法もあります。
「安さがとにかく大事」「多少お金がかかっても良いからキレイに色を出してほしい」「テスト印刷させてくれる会社がよい」「どうしてもやってみたい加工がある」等、何を重視するかで最適な印刷会社は変わってきます。
ちなみに私は以下の印刷所を使ったことがあります。
- ちょ古っ都製本工房(安さ優先のとき)
- ブックホン(入稿データのチェックをしてほしかったとき)
入稿用データの作成
さあ、印刷会社が決まったら、ホームページの「入稿規定」をチェックしましょう。
PDFで印刷を受け付けてくれるのか、フォントの埋め込みが必要なのか、表紙は本文と別で入稿する必要があるのか。色々なことが各社でルール化されているので、その印刷会社のルールを確認。
それに沿った入稿用データを作成していきます。
入稿
入稿方法は印刷会社によって異なるので、規定を確認の上入稿してください。
もしデータに異常があれば電話をくれる会社もあります。ちなみにブックホンという会社は電話をくれました。ありがたい。
入稿が終わったらあとは刷り上がるのを待つのみです!ドキドキ!
みんなもっと気軽にZINEを作ろう
コピー本なら、とても手軽にZINEデビューが可能です。
私自身コピー本だけでZINEイベントに出ましたが、それでも読んでくれる人、感想をくれる人がいて感動しました。
徐々にステップアップしていけば良い。最初から完璧である必要はない。だって趣味だもん!
そういうマインドで、もっとみんな気軽にZINEを作ってみてほしい。
PS:このブログを読んでZINEを作ってみたよ!という人はXでメンションとかで教えてくれたら嬉しいです。
PS:「そのZINEの作り方でどんなクオリティのZINEが出来上がったの?」「実物が見てみたい」という方は、こちらからどうぞ。
それではよきZINEライフを!